ついに完結しました。「四月は君の嘘」の最終巻を読んだので、感想を書いていきます。 新作アニメが収録されたDVD付きの限定版も発売されています。
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あらすじ
かをりは容態が急変し、集中治療室に行くことに。
公生は大切な人をまた失うという予感から、すべてのことに対する気力を失ってしまいます。
かをりは、良くなる可能性は限りなく低いですが、手術を受けることにします。公生のピアノのコンクールと同じ日です。公生もずっとピアノに触っておらず、入賞は絶望的ですが、「あがこう」と決めます。
「 君のことたくさん知りたい 」
「 わたしを一人にしないで 」
雪の舞う病院の屋上で、ふたりは心をさらけ出します。
そして迎えたコンクール。 公生はふらふらしながらステージに上がります。 手術のこと、大切な人を失う恐怖、約束だからひかなきゃという気持ちに押しつぶされそうです。
会場に響き渡る椿のくしゃみによって、公生は今まで接してきた人たちのことを思い出します。
「 みんな見てる 」
公生はこれまでの人生で関わった人たちと作った音を丁寧に表現していきます。
「この演奏は告白だ」
「 僕の全部をのっけて 届け 」
「 僕をおいて行かないで 」
公生はステージの上で一緒にバイオリンを弾くかをりの幻を見ます。 舞い散る桜の花びらと一緒に、かをりは霧のように姿を消します。 公生のカラフルな演奏に、会場は感動に包まれます。
「 君に届いたかな 」
「 さ よ な ら 」
公生は、かをりが生前書いていた手紙を受け取ります。
5つのとき、ピアノ教室の発表会で公生の演奏を見て、憧れの的になったこと。 同じ中学に行ったけど、みんなの仲が良すぎて入り込めなかったこと。 自分の死期を悟って、走り出したこと。
「 渡が好きだという嘘をついたこと 」
そのおかげで、公生と会うことができたこと
「 ちょっとでも わたしのこと思い出してくれるかな 」
「君が好きです」
「ありがとう」
もうすぐ、君と出会った春が来る 君のいない春が来る
感想
最後のシーン、かをりと過ごした1年を振り返り、寂しさとともに春の暖かさに包まれている感じが出ていてよかったです。
ピアノの上にかをりからもらった写真を置いているのも、ずっと大切にしようとしていることが鮮明に表れていて切なくなりました。
桜の花のように短命で、しかし極めて美しい。 表紙の桜に包まれるかをりが、この作品を貫くテーマをきれいに表現しています。 公生はかをりと出会って大きく成長しました。 みんなの心に、大きな痕跡を残して去って行ったかをり。 病気と死ありきの作品だったかもしれませんが、少しうるっときました。
10巻の感想はこちら
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