聲の形(声の形、こえのかたち)の一巻を読みました。
集団になじまないものを排除する、集団心理って怖いよね。
群れないと生きていけないとみんなが感じている学生時代ならなおさら。
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あらすじ(ネタバレ注意)
退屈が嫌いな小学生、石田将也のクラスに、聾者の少女、西宮祥子が転校してきます。
いろいろとコミュニケーションに齟齬が生まれ、クラスの西宮への見方がいじめのようになります。 将也は、西宮をいじめることで充実感を味わうようになります。
しかし、いじめが明らかになり将也ひとりに罪がなすりつけられます。 そこから将也はいじめられる側に転落します。 将也は「退屈に勝ちたかった」だけなのに、西宮が来たことですっかり関係性が変わったので、「全部西宮のせいだ」「大嫌いだ」と思います。
しかし、いじめた側の将也に対して「敵に塩を送る」ように、とても親切な西宮。
結局西宮は転校します。 中学高校とぼっちを貫いた将也。 自尊心のかけらもありません。
中2のときに、自分の悲惨な将来を想像し「どうせ死ぬんだ。さっさとやり残したことを片付けよう。」と決めます。 将也が高3になったとき。親が弁償した補聴器代をこつこつとバイトをしたお金で、ついに返します。 そして、西宮に会いにいきます。巻末から冒頭のシーンへとつながります。
感想
あらすじをまとめるために2回読んだんですが、1回目と2回目で感想が変わってきます。 最初に読んだ時は、胸糞悪いなーと思いました。なんでこいつ人の痛みが全くわからないかなーと。 小学生だからある程度仕方ないですけどね。
2度目に読んでみると、西宮の優しさに胸を打たれました。そして悔恨の気持ちを持った将也に、成長したなと感じたり。 割とリアリティある話だと思いました。 集団心理って恐ろしいなと。
巻末の展開、将也は西宮に、伝えたい言葉を伝えて死ぬ気でいるんでしょうか。 ラブコメ展開になりそうな感じもあります。 おもしろかったので2巻以降も読んでいきたいと思います。
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